経済学の十大原理

経済学とは、社会が希少な資源をいかに管理するのかを研究する学問といわれています。
現在の社会では、資源の配分は、膨大な数の家計と企業の選択を統合した結果として決定されています。
この経済学、中心となっているのが、経済学の十大原理。
それぞれが、重要な論点ですが、まずは、大枠を抑えていきましょう。

第1原理:人々はトレードオフ(相反する関係)に直面している

社会は、効率と公平との間のトレードオフに直面している。
効率は、社会が希少な資源から得られることができるものを最大限獲得していることである。
公平は、それらの資源から獲得したものが、社会の構成員の間にバランス良く配分されていることである。

第2原理:あるものの費用は、それを得るために放棄したものの価値である

人々がトレードオフに直面している以上、意思決定にあたっては、様々な行動の費用と便益を比較することが必要である。
あるものを獲得するために放棄したものを、そのものの機会費用という。

第3原理:合理的な人々は限界原理に基づいて考える

合理的な人々は、自分の目的を達成するために、与えられた条件ものとで、ベストを尽くす。
合理的な人々は、限界的な便益と限界的な費用を比較し、選択していることが多い。

第4原理:人々はさまざまなインセンティブ(誘因)に反応する

インセンティブ(誘因)は、懲罰や報酬のように、人々に何らかの行動を促す要因のことである。
政策がインセンティブを変えるのであれば、それは人々の行動を変更させることになる。

第5原理:交易(取引)はすべての人々をより豊かにする

貿易は、各国が得意分野に特化し、より多様な財・サービスを享受することを可能にしている。

第6原理:通常、市場は経済活動を組織する良策である

市場経済においては、中央の計画策定者による意思決定は、何百万もの企業や家計の意思決定によって代替えされている。
市場経済は、市場において財・サービスをやりとりする多くの企業や家計による、分権的な意思決定を通じて資源が配分される経済である。

第7原理:政府が市場にもたらす成果を改善できることもある

市場経済にとって重要な制度を政府が維持し、かつルールの番人となっていることが必要である。
個々人が希少な資源を所有し自由にできるための所有権を保護する制度を、市場経済は必要としている。

第8原理:一国の生活水準は、財・サービスの生産能力に依存している

生産性とは、1人の労働者が1時間あたり生産する財・サービスの量のことである。
一国の生産性の成長率は、平均所得の成長率を決定する。

第9原理:政府が紙幣を印刷しすぎると、物価が上昇する

大幅で持続的なインフレのほとんどは、貨幣供給量の増大が原因である。

第10原理:社会は、インフレと失業の短期的トレードオフに直面している

経済の貨幣量の増大は、全体として支出を刺激し、財・サービスへの需要を増大させる。
高水準の需要によって、しだいに企業は価格を引上げていくが、その途上において企業は雇用を増やし、財・サービスの生産を増大させる。
雇用の増加は、失業の減少をもたらす。

まとめ

第1原理から第4原理は、人々はどのような意思決定をするか、個々人の意思決定に関する原理である。
第5原理から第7原理は、人々はどのように影響し合うか、意思決定の多くは自分だけでなく、他人と相互に影響し合うことに関する原理である。
第8原理から第10原理は、経済は全体としてどのように動いているか、経済全体の機能に関する原理である。

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