令和3年度税制改正の動向・検討課題デジタル化

令和3年度の予算が年度内成立し、新年度を迎えられる態勢になりました。
令和3年度の税制改正も確定して、法施行されていきます。

検討事項

令和3年度の税制改正には盛り込まれませんでしたが、指摘されている事項があります。
個人所得課税については、わが国の経済社会の構造変化を踏まえ、配偶者控除等の見直し、給与所得控除・公的年金等控除・基礎控除の一体的な見直しなどの取り組みを進めてきている。
今後も、これまでの税制改正大綱に示された方針や、令和2年分所得から適用となった改正の影響等を踏まえ、働き方の多様化を含む経済社会の構造変化への対応や所得再配分の回復の観点から、各種控除のあり方を検討する。
そのなかでも、注目されているのが、個人事業主に対応する部分です。

記帳水準の向上等

今般の感染症の感染拡大においては、中小・小規模事業者への給付金の支給や融資に際し、売上や資産・負債等の状況が適切に記録されていないため親政に手間取るなど、日々の適正な記帳の重要性が改めて浮き彫りとなった。
小規模事業者の半数以上が記帳を手書きで作成しており、また、個人事業主の場合、正規の簿記の原則に従った記帳を行っている者は約3割にとどまっているのが現状である。

記帳水準の向上は、適正な税務申告の確保のみならず、経営状況を可視化し、経営の対応力を向上させる上でも重要である。
近年、普及しつつあるクラウド会計ソフトを活用することにより、小規模事業者であっても大きな手間や費用をかけずに正規の簿記を行うことが可能な環境が整ってきていることも踏まえ、正規の簿記の普及を含め、個人事業者の記帳水準の向上等に向けた検討を行うとされています。

 

個人事業者の申告状況:事業収入別(平成30年分)

令和2年10月16日開催「納税環境整備に関する専門家会合」資料

https://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/noukan/2020/2noukan2kai.html

・平成30年分の確定申告を行った個人事業者の申告状況は、青色申告6割(正規簿記3割、簡易簿記3割)、白色申告4割となっている
・事業収入別にみると、個人事業者のうち、78.8%が事業収入1,000万円以下の小規模事業者。
・事業収入が1億円を越える規模の個人事業主の中にも、白色申告の者が存在する。

現在の記帳を巡る環境変化

令和2年10月16日開催「納税環境整備に関する専門家会合」資料

・近年、デジタル化が進む中、クラウド会計ソフトの発展により、手間と費用をかけずに簡単に記帳できる環境が整ってきている。
・クラウド会計ソフトは会計知識や経理業務に精通していなくても、青色申告(正規簿記)に対応可能となっている。

記帳水準の向上と税務行政の効率化

令和2年10月16日開催「納税環境整備に関する専門家会合」資料

・正規の簿記による記帳は、資産項目の異動が記載されており、申告漏れなどを税務調査で把握することが比較的容易。
・記帳水準の向上は、適正申告者の増加や税務調査の効率化など税務行政の効率化に寄与

まとめ

デジタル庁の設置に代表される、DX:デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の流れは加速します。
税務に関しては、記帳の場面で特に加速します。
青色申告・正規の簿記の原則を積極的に推進してきます。
早めの対応が求められます。
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