第31回経営管理黒澤論文

私が所属する日本経営管理協会。
毎年、懸賞論文の募集を行っています。
第31回の論文の統一テーマは、令和時代のビジネス革新、でした。

 

1日本経営管理協会の懸賞論文

日本経営管理協会が主催する、第31回経営管理黒沢論文の受賞者の発表がありました。経営管理黒澤賞は、当協会第5代・故黒澤清会長(経営学博士)の功績を称え当協会員の資質の向上を目指して創設された事業です。

 

2令和時代のビジネス革新

今回のテーマは、“令和時代のビジネス革新”。応募総数は21編。
佳作3件のうち2件、また、奨励作3件のうち1件、合計6件のうち3件が、長崎県在住者の作品でした。

長崎は、令和3年で、長崎開港450周年という節目の年を迎えます。開港当時は、寒村であった長崎が、国際貿易港として、日本の発展に寄与する過程で、大きく町全体が発展してきました。今回授賞の作品は、そんな長崎らしい取り組みであったと思います。

 

3QRコード決済の普及に向けて

「QRコード決済の普及に向けて」と題した論文では、キャッシュレス化の流れを日本の現状と中国四川省の大学への留学体験と対比させつつ、実際に大学の学園祭で活用した事例をまとめていました。

長崎と中国との結びつきは強く、現在でも、在中国領事館があります。
香港上海銀行長崎支店は1892年に開設、当時神戸以西唯一の外国銀行で、在留外国人、なかでも貿易商を主な取引先として外国為替やロンドンや上海、香港における外貨の売買を主要業務とした特殊為替銀行でした。営業業務を終えた後は、長崎県が買収し大浦警察庁舎として使用され、その後長崎市が買収し、長崎市旧香港上海銀行長崎支店記念館として現在も同地に存在し、1989年に国の重要文化財に指定されました。
このように、過去も現在もつながりの強い長崎と中国だからこそ、このような論文が出てきたのではないでしょうか。

 

4増え続ける世界遺産のブランド力

「増え続ける世界遺産のブランド力」と題した論文では、世界遺産が年20件前後増加し続ける中で、そのブランド力の低下の心配を「良品計画」と「いきなり!ステーキ」の経営と対比させ論じていました。

長崎は、2つの世界遺産のある町です。平成27年7月に世界遺産に登録された、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」。これは、全国8県11市の23の構成資産で登録されています。長崎からは、小菅修船場跡・旧グラバー住宅・高島炭鉱・三菱長崎造船所(第三船渠、ジャオアント・カンチレバークレーン、旧木型場、占勝閣)が登録されています。

平成30年6月に世界遺産に登録された、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」。
これは、長崎県、熊本県の6市2町に残されている12の構成資産で「禁教・潜伏期」を物語っています。
こういった、身近で世界遺産が増えている、長崎だからこその着眼点だと思います。

 

5地域の課題

地域の抱える課題はそれぞれです。
そういった、地域の課題に丁寧に寄り添い、しっかりと向き合うことの重要性を感じます。
ビジネス革新を考えるとき、その企業だけでなく、その企業が営業している地域の実情を勘案し、そこに対してしっかり支援していく姿勢が経営管理者に求められていることを、認識させられる論文でした。
長崎在住の経営管理士として、大いに参考にさせていただきます。

 

まとめ

日本経営管理協会主催の黒澤論文。
応募総数は21編。
佳作3件のうち2件、また、奨励作3件のうち1件、合計6件のうち3件が、長崎県在住者の作品でした。
論文テーマを基に地域課題に向き合う姿勢が評価されたと思います。
次年度の論文テーマは、「ポスト・コロナ経済下の企業経営」。
多くの論文が集まることを期待します。

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