Column 経営コラム

事業承継の実態

2021/02/16

こんにちは、経営支援センターの高浜です。

中小企業の経営者は年々高齢化しています

中小企業・小規模事業者の経営者の2025年における年齢について、70歳未満が約136万人70歳以上が約245万人とされています。
70歳以上約245万人のうち、半数が後継者未定の状態です。
この状態の事業が、廃業の危機に面していると言えます。
廃業する場合に、経営者はよいのですが、従業員は雇用の場を失い生活が不安定になります。
経営者は、自身の年齢と判断により、主体的に決断できます。
仮に法人の負債が残っていたとしても、その残額の整理方法について、一定の目処が立っていると思います。
また、主体的な決定なので、当然前もってわかっているし、準備もできます。

一方、従業員は、何の準備もしていない場合が多いです。
事業の廃止を、主体的に決定していないためです。
事業が廃止された場合、失業状態になります。
失業保険については、すぐに受給できるようになりますが、一生受給できるわけではありません。
当然、次の職を得るための活動をする必要があります。
年齢が若ければ、転職も比較的決まりやすいですが、一定の年齢を超えている場合は、転職活動が困難を極めます。
特に、地方の場合は、雇用の受け皿となる事業が少ないこともあり、容易に転職できません。
その結果、職を求め、地域を離れ、都心部へと人口が移動してしまいます。
廃業がもたらす、社会的人口減の構図です。

地方における深刻な高齢化

中小企業の経営者の高齢化は全国的傾向ですが、特に地方都市はその傾向が顕著です。
都市部では、新規創業をする経営者が一定数存在するため、経営者の平均年齢を押し下げることができています。
一方、地方都市では、新規創業すること自身がまれであり、新しい経営者が誕生していません。
その結果、経営者が増加せずに、平均年齢が上昇し続けています。
情報や物流の問題があり、地方都市で事業を継続するのは、都市部と比べハードルが高いのが現実です。
IT技術の発展により、かつてほどの格差はないにしろ、そべてが、都市部と同じということにならないのも事実です。

地方での起業

その格差を利用することで、地方で起業する動きも見られてきています。
特に、コロナウイルスの影響もあり、テレワークが浸透してきたことも追い風となっています。
光回線・Wi-Fiの環境が整っていれば、都心部にいる必要性が薄れてきています。
IT技術を活用した事業については、地方都市での起業は増加する余地はあると思います。
ただ、この場合は、一般的には、雇用の場を創出するという側面は弱いと思います。
労働集約型の仕事ではなく、知的労働が多くなるからです。
それぞれが、好きな地域に居住して、インターネットを介して仕事をする。
そこには、ネットワークはあるけど、労働集約の雇用の場を創出しない。

雇用の場

雇用の場を確保するという観点で考えると、労働集約の事業の存在が欠かせません。
農林水産業・建設業等の事業です。
これらの事業を、地方都市で永続的に行える環境を整えることが重要です。
地方の経営者がいままでになってきた事業を、しっかり継承していく。
雇用の場をしっかり確保していく。
そういった、事業承継が、地方では特に求められていると思います。

まとめ

長崎で、事業承継支援をしているからこそ、そのことを強く感じます。
当社は、経営者に寄り添った、事業承継支援を行っています。
相談・問い合わせは、こちらからお願いいたします。

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