Column 経営コラム

事業承継におけるM&Aの役割

2021/03/16

事業承継におけるM&Aの役割

M&Aにおける会社や事業を譲渡する側も、譲り受けを希望する側も、じっくりと条件交渉を行った上で、譲渡を実行することになります。
事業承継においては、経営者の状況によっては高齢化がかなり進んでいて、交渉の時間を長くとることができず、一定の条件の範囲であれば、むしろ、時間を優先し、早期に実施する必要が高い場合も少なくありません。
時間をかければ良いというわけではないのですが、時間的余裕がないと、希望通りにならない場合が多いです。
また、譲り受け側においては、精査する時間がないので、事業を継続していく上で、思わぬトラブルを抱える可能性も出てきます。

M&Aを早期かつ円滑に進めるためには、当該企業の特徴や環境等を見極めた上で行うことが肝心です。
事業価値が高く、時間的にも余裕があれば、広く譲渡先を募ることができ、一番良い条件の交渉先に譲渡することが可能となります。
ニッチな事業を行っていて、事業用資産もあまりないような場合でも、時間的余裕があれば、信頼できる相手先を見つけることは可能です。
債務超過の企業であっても、会社全体の承継は難しくても、事業を切り出してM&Aを実行することはできます。
売却代金で債務を返済することで、その後の展望が開けることもあります。
金融機関の協力が必要ですが、しっかり説明を果たすことで支援してくれる場合もあります。

令和3年度の経済産業省の方針

令和3年度の経済産業省の方針で、事業承継・経営資源集約化・再生等の新陳代謝の促進が大きなテーマとなっています。

経営者の高齢化が進む中、事業承継は喫緊の課題となっています。
親族内・第三者承継を総合的に支援する体制を整備し、プッシュ型の支援に転換。
また、事業承継等を契機とした経営革新に挑戦する中小企業を後押しするため、事業承継補助金を措置し、承継を機縁とした成長促進を強力に支援。
ここで出てきたのが、事業再構築補助金です。
ウィズコロナ/ポストコロナ社会に向けた新たな成長を促すため、経営資源の集約化を後押しするための税制を創設し、包括的かつ集中的な取組を実施。
行政の強力な意思が示されています。
事業承継やM&Aを行うには、非常に良い環境です。
行政の様々な支援を有効に活用していきましょう。

まとめ

事業承継やM&Aは時間的余裕が必要です。
時間的余裕のある状況の時にしっかり進めることが成功の鍵です。
行政も様々な施策で事業承継を支援しています。
支援策を有効に使いつつ、有益な事業承継を実施していきましょう。

タグ:

  • 事業承継
  • M&A

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